〔095〕湯槽谷山 (801m)

    標高差:424m
累積標高差:1,038m
兵庫県神戸市北区有馬町

2016年02月18日


有馬三山
  湯殿谷山を含む有馬三山には崩壊個所は無かったが、'14年8月の雨台風11号で多くの爪痕を残した様である。 林道の崩壊も酷い状態であったが、ハイカー以外は誰も使わない林道なら税金を使っての復旧は必要無い様に思える。 どうせ又崩壊するのだから。 台風11号と言えば五台山の独鈷の滝周辺の参道、登山道が消滅する程、一変していた。
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有馬三山
ゆぶねだにやま
兵庫100山』  有馬三山から番匠屋畑尾根を登り、極楽茶屋跡から紅葉谷を下山する。   
登り:1時間48分(湯殿谷山まで)
下り:1時間33分
(極楽茶屋跡から)
コースタイム:4時間36分
兵庫100山三巡目として有馬三山の湯槽谷山へ行く。六甲有馬RWは2月15日〜3月01日まで運休中であり、駐車場が心配だったが駐車場は開いており、しかも無料だった。
Road Map :阪神高速道北神戸線を有馬ICで下りて六甲有馬RW駅に向う。
Route Map:RW駅駐車場から有馬三山を巡り、極楽茶屋跡から紅葉谷へ下山する。
R・Wが運休中だからか料金所に係員が居ない。 このまま係員が居なければ無料になるのか? ラッキーと思えるのは下山してから・・・
有馬温泉街にも有料駐車場は沢山あるが全て高いのでこの付近では
一番安いR・W駅の駐車場に車を停めて、9時43分に歩き始める。
晴天であるので放射冷却で−2℃まで気温が下がっていた。
温泉街を下って行き、途中で道を間違ったが妙見寺の参道入口に着く。
この提灯には見覚えがあるのだが、アジアからの観光客が群がってい
て見逃してしまったのだ。 有馬温泉にも沢山の外人が観光に来ていた。
ジグザクに登って行く参道の階段道を進む。
まったく興味の無いことが書かれていた。 クリックで拡大します。
舗装された道路に出くわす。 車で妙見寺の直下まで走れる様だ。
隣接してお堂あり。
37分にて ”妙見寺”に着く。 参道入口からでは18分の距離だった。
温泉街で抜いた8名のハイカーが先に ”妙見寺”に着いていた。
俺が道間違いしている間に抜き返された様だ。
”妙見寺”から少し歩くと ”落葉山”(533m)に着く。
裏側のササ薮の中にひっそりと三角点があった。
”妙見寺”の展望所から有馬の温泉街を見る。
ビルの全てが温泉宿ホテルである。
”落葉山”から下って行くと有馬温泉からの分岐に出た。
'14年12月にはここから登っている。
”落葉山”からこれから行く ”灰形山”と
目的地の”湯殿谷山”が見えた。
大したやせ尾根でもないのだが、やせ尾根の表示がある所に着く。
”やせ尾根”の表示がある所からは展望が良く、駐車場の自車もはっきり判った。
やせ尾根から振り返り ”落葉山”を見る。
やせ尾根に思えない ”やせ尾根”部分。
ここら辺りは東側だけが落ち込んでいた。
やせ尾根は続くが樹木が生い茂り
やせ尾根感はまったく無かった。
1時間06分にて ”灰形山”(619m)に着く。
登りが続く様になると・・・
”灰形山”から見た ”湯殿谷山”は遠く高くに見えた。 山歩きはこれからだ。
過去2回経験している長く急な階段道に入る。
灰形山から鞍部に下り、後は登り一方の道となる。
登って来た雪道を振り返り見る。
雪がいつ積もったのか判らないが、踏み跡がまったく無い。薄く積もっただけの雪なので、かえって歩き易い。
ぬか喜びから一転して更に階段道を登る。
フラットな個所に出たので山頂かと喜んだが残念でした。であった。
ここは遠望で見えていた尾根の肩だった。
道がフラットになると山頂は近い。
登って来た道を振り返り見る。
1時間48分にて ”湯殿谷山”(801m)に着く。 展望が無いので直ぐに下山に入るがどこへ下山するのかまだ決めていない。
山頂が見えて来た。 やれやれである。
登りとは思えない程に長い下りが続く。
下山側の道は日当たりが良いのか雪は
ほとんど残っていなかった。
過去2回はここから紅葉谷へ下ったが、結構な悪路だったのを思い出した。 道標にも難路と書かれているので遠回りになるが ”極楽茶屋跡”に向かうことにした。
2時間丁度で ”湯殿谷峠”に着く。
さてここで進路を決める必要がある。
ひと登りすると登山道に三角点があった。
標高は702mであるが山名は付いていない様だ。
”湯殿谷峠”から長い名前の ”番匠屋畑尾根”に入って行く。
R・Wの鉄塔を潜り抜ける。
小さな登り上り下りを繰り返し、中々標高を稼いでくれない。
相変わらず、踏み跡が無く足跡を付けて行く。
どこがどこか判らないが、”極楽茶屋跡”はまだ遠い様だ。
腹が減って来たので早く飯を食いたい。
珍しく岩峰の道となるが長くは続かなかった。
この先でフラットな道になる。
最後の階段道と思いたいが又裏切られるのだろう。
2時間54分にて六甲ドライブウエイの ”極楽茶屋跡”に着く。
ドライブウエイには雪が無く充分車で走れることが出来る状態だった。展望所でおにぎりを食べて昼飯とする。ポカポカと暖かい。
どこの山だったかは思い出さないが、これと同じ鳥の足跡を
見て感激したことがある。 矢印の足跡を見るのは2回目で
あるが、はやり感激する。
展望所から大阪湾を眺めるが、霞で見通しは悪かった。
大きな工事中の看板だったが、途中に工事をしている個所はなかった。
9分間のお昼休憩の後、紅葉谷側へ下山する。
紅葉谷は下り一方の道なので快適に距離を稼げた。
紅葉谷の道に入ると急に足跡が増えだした。
数センチのふんわり雪なので積もっている方が歩き易い感じだった。
ツララを見て一旦は”有馬四十八滝”を巡って帰ろうと思ったのだが。
快適な道が続く。
沢音を聞きながらの快適な道を下って行く。
簡単な渡渉をする。 沢水が綺麗過ぎて存在が判らなくなっていた。
”百闡黶hへの分岐に着き、当然、行こうと思っていたが、この先に休憩していたおじいさんにインタビューしてみると、既に ”百閧フ滝”へ行っており、「水はちょろちょろだし氷瀑もしていないので行くだけ無駄!」と教えてくれた。 それを聞いて ”百闡黶hへ行くのは止めた。
藪山としか見えない ”湯殿谷山”が望めた。
なんで通行止なのか?見てみたい気もしたが、どんな迂回路かも
見たかったので、素直に迂回路に入る。
後半は擬木の階段道となっていて、
金が掛かっている感じだった。
迂回路はやせ尾根に階段道が作られていた。
道路工事とはこれのことだったのか。 迂回路にして
おくには勿体ない程の面白い道だった。
最新の崩落個所を示す地図が張ってあった。 これは役に立つが
既に通り過ぎってしまっている。 登り時には大いに参考になり
そうだ。 地図はクリックで拡大します。
砂防ダムで、出来た広い河原に出ると一瞬登山道を見失うが、
左端に通っていた。
'04年に来た時はここまで車で来ることが出来たが、2度目の'14年に
来た時には途中の橋が崩壊しており、車で入ることは出来なかった。
軽く渡渉して昔の林道終点に出る。
”湯槽谷峠”から下山していればここに出ることになる。
かつてはここに立派な橋があったのだが、今は跡形も無く
流されてしまっている。 前方に見えるゲートは何?
車止めゲートではなく、人止めゲートであり、ゲートの両側も人が通れない様にロープで人止めされていた。 このゲートを通り抜けようとするハイカーとそれを止め様とするパトロールとの口論をテレビでやっていたのを思い出した。 迂回路が案内されていたので素直に迂回路に入ってみるが・・・
最初は気付かなかったのであるが、迂回路とは ”魚屋道”に行く道であり、 ”魚屋道”からの下山となると随分と遠回りになってしまう。
途中でそれに気付いて引き返し、ゲートを突破することにした。
通行止めの林道に入ってみると '14年の時と同じ状態で落石が多く、車では走れない状態だった。
何ヶ所かにあった落石帯も '14年の時と同じで何の問題もない様に
思えたが、この後、ゲート通行止の本気度が判った。
この大規模な崩壊は '14年の時にはなかった。 これ程の崩壊なら通行止
めも頷ける。 しかし、崩壊部分には踏み跡が付いており、何人ものハイ
カーが通っている形跡があった。 落石に気を付けながらはガレ場を這い
上がる。
ガレ場に上がったものの下りが怖い。
ここにも踏み跡が付いていた。
有馬温泉側のゲートは更に厳重になっており、二重仕立てとなっており、ここも両端が通れなくなっていた。 谷側をフェンスにぶら下がる様に
通過する。 ここにも踏み跡があったので多くのマナーの悪いハイカーが通っている様だ。
鉄条網で立入禁止となっている防波堤を侵入する釣り人と同じく、
たちの悪いハイカーが居るものだ。 最低限のマナーは守りましょう!
4時間36分にて駐車場に帰り、有馬三山を終了する。
結局、駐車場の管理人は居らず、駐車料金は踏み倒しとなった。
R・W駅横の林道入口にも簡単な通行止めがあった。
駐車場から見た”落葉山”も一部崩壊が始まっていた。